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良いものを作るためには、まずは感じられること。

公開日:2022年3月10日更新日:2022月03月10日
カテゴリ:感覚のはなし, 焙煎の味づくりのこと。

良いものを作るためには、まずは感じられること。

不思議なことなのだけれど、フレーバーから「作り手の想い」を感じることが出来るようになった。

ボクの場合は、それを感じられるようになったのはどれくらい前だろうか?
たぶん10年も前ではない。
ここ5〜6年くらい前からだと思う。

それは、テイスティング・スキルが向上してきてから。
フレーバーから感じ取れる情報を、徐々に分析できるようになってきたら、それに伴い「作り手の想い」まで感じ取れるようになった。

でも、それは食材選びから始まり、食材の組み合わせ、そして調理法という具合に、フレーバーから伝わる情報のバランスや、その成り立ちを感じられることで、丁寧さや、やさしさ、愛情を感じられる場合と、それらを感じられない場合とで、勝手に脳で判断をしているのだと思う。

それくらいに、「なぜその食材を仕入れたのか?」や、「食材の組み合わせ。」そして「調理でのバランス。」というフレーバーの成り立ちをしっかりと理解している「人」はとても少ない。
というか、あまり出会えない。

言い換えると、そこまで感じ取れる「人」が少ないのだと思う。
ボクは、スペシャルティコーヒーと出会い、良いものを作りたくて学んでそれを理解できたから、その世界観を覗けるようになったけれど、ほとんどの料理人や作り手は、そういったフレーバーの成り立ちを学ぶ機会が周りには無い。

生まれつき感性が豊かな人がその世界に入り、生まれつきその感性を持つ料理人の元で働ける機会があれば、師の語ることがなんの迷いもなく心に染みて理解できるのだろうけれど、そんな天才や秀才は世の中にそうはいない。

だから、学べば学んだ分、本当に素晴らしい作り手は「とても少ない」ことが理解できるようになる。
だからこそ、そのような人(食)に出会った時には感動をする。

ボクもそのような感動をするコーヒーを作りたくて、フレーバーの成り立ちを学んでいる。
良いものを作るためには、まずは感じ取れなくてはならない。
それが、ボクの持論です。

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