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良いものを作り出すために身につけなければいけない感覚の育成のための講座。

公開日:2022年5月22日更新日:2022月05月22日
カテゴリ:講座。

良いものを作り出すために身につけなければいけない感覚の育成のための講座。

スペシャルティコーヒーのテイスティングでは、評価項目ごとに点数を付けて、そのコーヒー豆を評価するということをします。
日本では、80点以上の評価がなければスペシャルティコーヒーだと認証してはいけないので、とりあえずQグレーダー(SCA評価)という資格は、そのコーヒー豆がスペシャルティコーヒーだと認定して良いのか否かを判断するために、そのSCA評価システムが存在をしています。

その次に、スペシャルティコーヒーのレベルの中でも、これは良いものであるというお墨付きを付けるためにも点数の評価(SCA評価・COE評価)は利用できます。
点数が高得点になればなるほど、品質が高いのだというお墨付きを得られるのですから。

ただし、大切なことは「誰が判断をしたのか?」ということ。
なんの知識も、経験もない人が高得点を付けて高い値段で販売していたとしても、それにはなんの保証もありません。
ですので、資格制度(Qグレーダー:SCA評価システム)があります。

当店の場合は、その資格を持っておりませんので、当店のテイスティングの基礎講座では、評価項目ごとに点数を付けるということを学ぶわけではありません。
では、何を学ぶのか?

それは、評価項目ごとに点数を付けるためには、まずはフレーバーの中から、評価項目ごとの状態を脳で理解しなければなりません。
当店で採用しているのは「COE評価」なのですが、COEの評価項目だと、クリーンカップ・スイートネス・アシディティ・マウスフィール・フレーバー・アフターテイスト・バランス・オーバーオールという8項目ごとの評価項目にそれぞれ点数を付けていくことが求められますが、その評価項目の1つずつの意味の理解がとても大切になります。
(*COE評価の場合は、資格制度はありません。COEは「カップ・オブ・エクセレンス」の略で、ネットオークションのための国別の品評会のために用意された評価基準で、クオリティを明確に順位付けするために作られた評価システムだと言われています。このCOE開催のために国際審査員の制度が存在しています。)

そのためには、フレーバーの中から、その評価項目の一つずつの項目を感覚で感じ取り、さらに点数を付けるということをしていかなければなりません。

そのためには、何をしていくことで、感覚としてそれらを感じ取れるようになり、そして脳で理解できるようになるのか?
そこの基礎を教える講座が、当店でおこなっているテイスティングの基礎講座なのです。

ボクが歩んできた道のりは、嗅覚が敏感では無かったために、「どうしたら、香りを脳で認識できるようになるのか?」そこがとてつもなく大きな壁でした。
生まれつき嗅覚が敏感な人たちなら、何も学ばなくても、いろんな香りを感じ取れるので、講師の言う香りを認識し、そして学ぶことができますが、香りを感覚で認識できない人の場合は、まず香りを感覚で認識することが「壁」なのです。

ですが、諦めずに意識をして生活していくことで、感覚は育成できることに気づきました。
感覚として感じ取れなかった香りの情報が、少しずつではありますが感じ取れるようになるのです。
それを伝える講座が、当店で開催している「テイスティングの基礎講座」ということです。

今なら言えますが、ボクが鈍かったわけではなくて、敏感ではなかったということ。
以前のボクのように、香りを感覚で認識できない人たちは、とても多いのです。

しかし、そのように香りを感覚でキャッチできない人は、劣る香りも、良い香りも認識できないので、まずは良い仕入れができるはずもありません。
そして、良いローストもできない。
そして、良い抽出もできない。
これらのことは、料理人に置き換えることもできるし、もっと深い意味ではモノづくり全般に携わる人にも言えることなのです。
美しさとは、何も「食だけのこと」ではありませんので。

美しいものを作り出したいと願っても、感覚で劣る香りと良い香りが認識できなかったのなら、美しいものが作り出せるはずもありません。
ですが、それらを感じることができるようになるのであれば、諦めなくても良いのです。
そして、嗅覚の育成の素晴らしいところは、嗅覚の成長は、他の五感でも美しさを理解できるようになることなのです。

ボクは、以前は感覚で劣る香りも認識できませんでしたが、2018年の焙煎の競技会で予選を通過し、日本で3位になることができました。
それは、感覚により、劣るものと美しさを少しずつ理解できるようになってきたからなのです。

良いものを作り出したいけれど、感覚が追いついていない。
そんな人たちのために、当店のテイスティングの基礎講座はあります。

まずは、今の自分の感覚が、どのレベルまで良質さを認識できているのか?
それを自分自身が知ることからが、学びの第一歩なのです。

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