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フレーバーの美しさは、ミルとお水選びで大きく変わる。

公開日:2022年8月31日更新日:2022月09月01日
カテゴリ:感覚のはなし

フレーバーの美しさは、ミルとお水選びで大きく変わる。

今週の月曜日の定休日を利用して、ビオあつみエピスリー浜松店で講義している「フレーバーの景色を見るための講座」を開催してきた。

その際に使用しているお水は、イベントや講座では「南アルプスの天然水」をあえて選んで使っている。ミルはお店の喫茶コーナーで使用している「NEXT-G」で、こちらもあえて選んで使うようになったもの。

それは、今までの経験上、コーヒーのフレーバーが「美しくなるポイント」は、お水選びとコーヒーミル選びで、どちらも同じ印象が登場する基準が大切で、それにより選んでいる。

その美しく感じるポイントは、「くすんだり、ボヤけたりしないこと。」が第一条件で、その次に「良質さ」が登場する条件の「透明感があり、明るい酸味がキラキラと登場するもの」が、良い条件となる。
そう「くっきり」とした印象であったり、「ツヤツヤした酸味」という印象のものが、美味しいだけでなく感情に働きかけるために、感嘆する美味しさへと移り変わるのです。

素材だけが良くても、それを導き出す「道具」や「合わせるもの(お水)」が良質さを導き出せるポテンシャルを持っていないと、本質的な美味しさへと導いてはくれません。

そういう目線で、フレーバーや酸味を感じられるようになると、「素材の良さ」と「ローストの良さ」、「抽出の良さ」というすべての良さが理解ができ、そしてどこが劣っているものなのかも理解ができるようになってくるもの。
それが、「フレーバーの景色を見る」ということでもあるのです。

なので、特に「フレーバーの色の情報」を感じられるようにならないといけなくて、それは「香りの色の情報」を感じるということ。
その香りの色彩を感じられれば、「くすんでいる色」や、もっとひどくなると「濁っている色」だとすぐに理解ができるようになるから。

それらの劣る色の情報が登場していなくて、艶やかで、弾けるようなフレッシュな酸があって、明るいキレイな色彩の情報があるものが「良質なモノ」。だからこそ、その「美しい情景」にうっとりとし、そして感嘆するのです。

それらは、もちろん良質な素材からしか登場しないけれど、ローストによってもその色彩は左右し、そして抽出によってもその色彩は左右をしている。
だからテイスティングとは、その良質な状態や、劣る状態の情報が、「どこから」登場しているのかを判断するための「分析力」であるのだと考えるべきもの。

もちろん、感じて、見えている景色を、「こんなような景色が見えていますよ。」と他の人たちに紹介する表現としてテイスティングの一面もあるものですが、香茶屋では表現よりも分析力という意味合いのテイスティングを学んで欲しいと願って、講座を開催しているのです。

そして、ずっと学んでいくことで、フレーバーの景色だけでなくて、酸や甘さの景色や、それに連動する質感の景色が存在していることも理解ができてくる。

口の中で感じている情報量はとてつもなく膨大で、だからこそ人それぞれに感じて、そして見ているところがまったくちがう。
だからこそ、自分の見ている場所も、実は全体の一部分しか見て感じていないので、その見方を学ぶことで、今まで感じて見ていた場所とは異なる場所を見られるようになる。
すると、今までの人生では感じたことの無いような、そんな美味しさを捉えることができるようにもなる。
それこそが、学ぶ意味なのだと考えている。

実際にボク自身も人に教えながら学んでいる。
そう。今でも見える景色が変わっていっていることに気づけるのです。
そうすることで、ボクは焙煎士でもあるので、もっと良いモノを作ることが出来るようにもなる。

あなたは、自分以外の他人の感覚を意識したことがありますか?
それこそが、気づきの出発点でもあり、それこそが、感覚の違いを理解するために必要なモノなのです。

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香茶屋では、店主である私が歩んできた道を分析し、感覚が成長していく歩み方を伝えてゆくことで、正しいロジックのもとで各講座の「学ぶ。」が運営されています。

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