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桃とリコッタチーズのムース。

公開日:2023年8月30日更新日:2023月08月30日
カテゴリ:お菓子づくりのこと

桃とリコッタチーズのムース。

今年の春から焼き菓子を再び作り始めることになった。

再びお菓子を作り始めるために、ボクの中ではとても大切なことだった「仕入れ」を見直すこと。
ボクの中の「仕入れ」の基準は、「それぞれの材料の意味が伝わるものであること」だ。

意味の伝わらない材料はもう使いたくなかったから、ボクはお菓子を作ることを一度はやめた。
でもまた再びお菓子を作ろうと思ったのは、どこで食べてもお菓子で感動することがなくなってしまい、それなら厳選した材料を使ってボクがお菓子を作ったら感動するお菓子が作れるんじゃないかと思ったから再びお菓子つくりを始めることにしたのだ。

ただ2年間なにもお菓子を作っていなかったので、感覚を思い出しながら取り組んでいる。
レシピが残っていても材料が変わるとレシピも変わるので、作って試食して、そしてレシピを見直しての繰り返し。
ローストもそうだけれど、お菓子づくりも結局のところその繰り返しでバランスを整えていくしか方法はないのだと思っている。

今回改めて素材を厳選し見直したことで、特にクレム・パティシエールがとても美味しくなっている。
クレム・パティシエールはいわゆる(カスタード・クリーム)と言われているもの。
使われている材料に、卵・小麦粉・牛乳というお菓子づくりにおいて最もお店の仕入れが見えるクリームになる。
なので、今回の厳選した素材を使った材料で作ったクレム・パティシエールはすべての材料の意味が感じられるものになっているので、見違えるほど美味しく生まれ変わっている。

桃とリコッタチーズのムースにも、このクレム・パティシエールは桃と和えた状態でリコッタチーズのムースとシャンティの中間に挟んでいる。
パティシエールはフルーツと相性がとても良いからだ。

そして、コーヒーのローストのクオリティもそうなのだけれど、ケーキの材料のクオリティにも言えることは、良い状態のものは「寄り添う」ことが出来るものでもある。
素材同士が寄り添い合い、そしてお互いが邪魔もしない。
だからこそ、口の中でいろんな風味が移り変わるけれども、それぞれが邪魔をしないのである。
それが、良い材料なのであると新たにケーキを作り始めて気づいたことだった。

*現在ケーキの販売は、第2・第4日曜日のみとなっていますので、お間違えないようにお願いします。

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