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味づくりのためのカッピングのスキル。

公開日:2023年3月10日更新日:2023月03月11日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

味づくりのためのカッピングのスキル。

先日、初めて来店されたお客さんが
「最近、手編み焙煎を始めたんですけど、焙煎は何から経験されましたか?」
と言う質問をされた。

ボクは仕事として焙煎を始めたので、もう最初から焙煎機でローストをしていました。
ですが、ローストによる経時変化を認識する場合などは、実際にローストによる変化を五感を使って体感することは大切なので、入門としては手編み焙煎やフライパンによる焙煎を経験しておいた方が好ましいと思います。
どのくらいから水蒸気が出てきて、どのような香りが漂うのか?
どのくらいから煙が出てきて、どのような香りが漂うのか?
香りの変化のポイントはいくつあるのか?
いろんな変化を目でも確認できる点は、経験しておいた方が好ましいのです。

しかし、プロのローストで必要とされる技術は「再現性」なので、良いローストが出来た場合に、またそれと同じ味づくりを再現することが求められるため、焙煎機により狙って味づくりができる技術を身につける必要があるのです。

趣味でコーヒー焙煎するのでしたら、一期一会的な味づくりで問題ないのですが、それでは再現することはできません。
焙煎機を使ったとしても、なかなか再現することは難しいので、再現するために、狙って味づくりをするために、プロとしては焙煎機の扱い方を学んでいく必要があるということです。

そして、焙煎機の扱い方を学ぶことと、カッピング(テイスティング)はセットで学ばなければなりません。
焙煎士に求められるスキルとしましては、実際にローストしたコーヒーをカッピングをして、ローストのフレーバーと素材のフレーバーの混じり合い方を見る必要があるからです。

そのためには、フレーバーを細分化して捉える能力が必要になるということ。
細分化できるようになると、徐々にローストによる設定の成り立ちが見えてきます。
気づくことで、意識することができるようになるので、意識をして液体の質感の変化やローストの粘性の変化、ローストのフレーバーの変化を感じられるようになると、それらが一つの設定でどのように変化をしているのかが見えてくる。
そして、もっと感覚が向上すると数種類の設定の関連性が見えてくるようになる。
ここまで感覚が向上すれば、ローストによる味づくりが飛躍的に理解できるようになる。
これらのことを「ローストのカッピング」と呼んでいる。

ローストのカッピングと実際のローストは繋がっている。
このスキルは、焙煎士やバリスタには必要なスキルとなり、仕入れのためのカッピングのスキルとはまた別物となり、認識しなければいけない景色は異なっている。
なので、仕入れとローストの2つのカッピングスキルが必要不可欠となるために良質さを表現することは難しいのだ。

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