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お菓子づくりのための素材選び。

公開日:2023年7月6日更新日:2023月07月07日
カテゴリ:お菓子づくりのこと

お菓子づくりのための素材選び。

お菓子づくりを再開するにあたって、17年間お菓子づくりをしていて既にお菓子づくりの素材の核の部分には気づいていたので、まず以前にも使っていた「有精卵」を購入しました。
そうなのです。
お菓子のフレーバーの核心は「卵」なのだと思っています。
どのような卵を使うのか?
それが、そのお店のお菓子づくりの核心の部分なのだと言えるのだと考えています。
これは、コーヒーテイスティングのスキルが向上したことから理解ができたことでした。

そして、その次に重要になってくるのが「乳製品」だと認識をしていたので、バターと牛乳を選ぶことになりました。
何種類かの中から、実際に食べて、そして実際にお菓子を作ってみて、そしてそれを食べての繰り返しからバターと牛乳を選びました。
ただし、そういった商品は入荷量が少ないので、一般のお菓子屋さんではこれらの素材を使うことはほぼ不可能だと思っています。
それは、良質なものは生産するために手間暇が必ずかかるため生産量が極端に少なくなるからです。
これは、コーヒーでも卵でも牛乳でもなんでも同じです。
良質なものを作ろうとすると目の行き届く範囲の量しか生産ができない。
これが、良質なものを作り続けることの本質でもあるのです。

当店は、お菓子屋さんではないし、コーヒーのお供として、そして良質さはコーヒーでも、お菓子でも同じだと思っているので、お値段が高くなっても体と心が喜ぶ良質な素材を使ったお菓子を食べたいという人に届いてもらいたいと思って作っているだけなので、お菓子づくりを再開するにあたっては、素材のひとつひとつをきちんと全体のバランスを読み取りながら作っていきたいと思って取り組んでいます。

ここで、コーヒーでずうっと取り組んできた「テイスティング」が活かされています。
コーヒーのテイスティングの場合では、クオリティを判断しなければならないからです。
要は「劣るフレーバー」が登場していないという一般流通の商品の中には無い、良質な香りを持つ素材を見つけ仕入れをすることがコーヒーテイスティングを学んだことで、そういう仕入れが可能になったのです。

そして、口の中のバランスだけでなく、香りを含めたバランスの取り組みはローストの味づくりの応用です。
これは、素材どうしの混じり合わさり方のバランスも見ています。
何か一つ混じり合わない、もしくは、他の素材が活かされない素材は使うべきではないので、そういった相性が合わない素材は使わないように、そして当然ならが良質な素材を使うことを心がけて素材を選んでいます。

小麦粉も国産のものの中から実際にお菓子を作って食べて選んでいますが、今まで小麦粉でこれほどまでに印象が変わるとは思っていなかかったので、小麦粉選びって大事なんだと改めて思い知らされています。
そして砂糖もそうでした。
使う砂糖で印象が変わります。

そういった、素材選びをひとつひとつしていくことで、改めて「使う素材の集合体がお菓子づくりなんだ。」と思えてきました。
それは、「その素材を使うことの意味」でもあることに気づかされます。
なぜその素材を使いたいのか?
その意味がフレーバーとなって登場している。
当たり前のことなのかもしれませんが、以前のボクだったのならこのコメントは書けなかったことでしょう。

これからのお菓子づくりが楽しみなのです。

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