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疎水性の分子は、植物の香り分子。

公開日:2023年7月14日更新日:2023月07月15日
カテゴリ:論理的な考え方

疎水性の分子は、植物の香り分子。

疎水性とは、「水となじみにくいこと。物質、分子、原子団の水分子との親和力が小さいこと、およびその結果としてのさまざまな性質。(親和:互いに親しみ、心を合わせること。物質が化合すること。)」
と検索すると出てくる。
植物の香り成分の多くは疎水性であるので、水に溶けにくい性質があり、そして疎水性の香り成分の特徴は、その多くが油には溶ける性質がある。
この論理を知っていなければならない。

植物であるコーヒーの香り成分も疎水性な部分が多いため、抽出で香り成分を多く登場させようと考えた場合には、抽出液のオイル分も一緒に抽出させた方が芳醇な香り成分が液体に含まれることは化学的に理解ができることだと思う。

このように抽出を論理的に考えれば、やらなくてはならないことが明確に理解ができるようになる。
しかしながら、コーヒー生豆のポテンシャルが劣っていた場合(コモディティコーヒー:評価採点が80点以下のコーヒー生豆)には、良い香り成分はそれほど登場しないため、ペーパーフィルターを使った方が劣る香り成分もオイル分にも多く含まれるので、劣る香り成分が抽出されにくくなるため、それはそれで美味しく召し上がれるようになるので、どのようなコーヒー豆を使用するのかで、抽出法は選ばなければならないことが論理的に理解できることだろう。

そしてもう一点、焙煎士から言わせていただくと、良い豆を使っているからと言っても、ローストによって味は変化するので、良質さには「素材(生豆)の良質さ」と「ローストの良質さ」の2点がある。
これは何を述べているかと言うと、生豆が良質ならオイルまで抽出した方が良いことは理解できるが、ローストが良質でなかったのならどうなのか?と言うことである。
答えは単純で、劣るローストのフレーバーがある場合には、そのフレーバーの多くもオイル分に登場するので取り除いた方が良いことになる。
しかし、良質なローストの場合は別である。

「良質な素材の生豆」と「良質なロースト」が揃っている場合に限り、オイル分まで抽出できる抽出法を使うことで、素材もローストも活きるのである。

そして、そこで考えなければならない。
そもそも、良いローストとはどのようなものなのか?
そこが問われる訳なのです。

良質さのキーワードは、透明感、明るい、フレッシュな状態。
その反対に位置するのは、くすみ、濁り、熟し過ぎている状態もの。
これらをしっかりと感覚で理解することで、感じられるようになるのです。

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