理解するためには、シンプルにする。
12/12(土)は、コーヒーインストラクターの資格取得のためお店はお休みさせていただきます。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

もう、25年ほど前のことになるのだけれど、コーヒー焙煎を仕事としてし始めた頃のことです。
やはり上手く焙煎ができなくて、その当時に大阪の箕面に自家焙煎珈琲店があり、そこの焙煎が上品で気に入っていたので、店主さんに焙煎を相談したことがありました。

すると、どう言う焙煎してるの?と聞かれ、その当時の考え方を伝え、「なのでそう言う焙煎をしているんです」と話すと、「複雑だねぇ。それだと何をしたから、そうなる」が判らないよね。
「もっとシンプルにした方がいいよね。」
と教えてもらった経験がある。

これはいろんなところに応用が効くことで、凝ってしまうタイプの人に陥りやすい現象で、「船頭多くして船山に上る」をしている人がとても多いのです。

それからと言うもの、焙煎の設定を一旦、極力減らす行動を取りました。
もうガス圧は途中でいじらない。
ダンパーも途中でいじらない。
すると、ピンポイントの設定の場所が見えてきます。
それがら、必要な項目の設定を1つずつ増やしていくということをしました。

そいうことで設定を1つずつ増やしていったら、必要だと思う設定がかなり増えていってしまいました。
でも、1つとして不必要な設定は無いのです。

25年前は、必要か不必要かも理解しないままの設定の数だけ多かった。
その違いの差は、味づくりの差として、味わいとなって登場しているのです。

理解をするためには、まずはシンプルに。

リンゴの「ふじ」。
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香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

今週の定休日にビオあつみ浜松店で開催したテイスティングの基礎講座で、コーヒーでもよく登場するリンゴの風味を理解してもらうために、王林(黄色のリンゴ)とふじ(赤色のリンゴ)をテイスティングした。
テイスティングには季節感も大切で、やはり出来るだけ鮮度の良い「フレッシュ」な状態のフルーツで学んだ方が良いので、今回はリンゴ2種類とレモン(柑橘系)にしました。

そして、ビオあつみさんで取り扱うフルーツはクオリティが高いので、お値段もそれなりに高い。
ボクたちも普段では、口にすることもない1個500円もする「ふじ」リンゴでしたが、化学肥料
不使用のその「ふじ」は、皮の上からニオイを嗅ぐとほとんど匂わない。

でも、直感で「これは、すごく良いリンゴだ!」と何故だか認識した。
コーヒーもそうなのですが、本当に良いものは、あまり匂わない。
というのか、外に匂いを放つことはしないで、口に含んだ時にとても香りが広がったりすることを知っているので、そういうリンゴだと直感で分かったのです。

そして、実際にカットして受講者の皆さんと一緒に召し上がりながら、テイスティング・コメントをします。
ボクは初めてリンゴで「フローラル」を感じ、しかも上品な「ピンク色のバラの香り」です。
そこに、上品なリンゴの酸味が重なり合い、余韻にまでゆったりと流れていきます。

「ふじ」はエレガントだということは知っておりましたが、これほどまでに品が良くて、フローラル(バラの香り)とリンゴの酸味が合わさるようなフレーバーがあることは初めて知りました。
それを知ったことで、今取り扱いのある「エチオピア・イルガチェフェ・コンガ」にも”ふじ”リンゴのような酸味があることが理解できます。

経験はとても大切で、一度の経験でいろんなことが繋がっていったりしますので、興味がありましたら「ビオあつみ」さんのテイスティングの講座に足を運んでください。

現在は、新型コロナの対策を施しながら開催しておりますので、1回の講座の定員人数も6名までと少人数で開催させていただいております。
12月は都合が悪く開催しておりませんが、来年の1月から毎月開催する予定です。

目は口程に、
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香茶屋 店主 伊藤

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昨日の夕方くらいに、お客さまが二人で来店された。
初めて当店を利用されるお客さまだったので、とりあえずスペシャルティコーヒーの説明をしながら、ご注文のコーヒーを抽出しました。

食べることが好きだというので、反応を見ながら、テイスティングのお話も。
すると、目を輝かせながら、ボクのテイスティングのお話を聞いてくださりました。

意外と話をしている人は、相手の反応を見ながら説明をしているものです。
同じような内容の話しをしていても、反応がない場合もあります。

昔の人はよく言ったもので、「目は口程にものを言う。」というは、100%ではないものの、かなりの高い確率で相手の反応が見えるものです。

そして、思い返しながら「どういう風に、話をしていたかな?」とぼんやりと思い返してみました。
話のアプローチの仕方で興味を抱いてくれたかもしれませんので。

それを思い返してみると、「フレーバーの景色が見えるようになると、食がもっと楽しくなりますよ。」という言葉から話しはじめたよなぁ。と。

焙煎による味づくり。
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季節の移り変わりは、気温が日によって5°Cくらいは平気で変化する。

たぶんなのだけれど、同じ焙煎日のコーヒーでも、気温が高いと甘さ(ロースト由来の甘さ)を豊に感じ、気温が低いと酸味を強く感じる。

これは、人が味覚に影響を与える要因として「外気温」がもたらすことなのだと考える。
なので同じ焙煎なのに、日によって味わいの感じ方が変わってしまう。

だけれど、酸味を強く感じるからと言って、単純に甘さを登場させようとすると、これはまた違うことになる。
外気温が変化したとしても、上手いことバランスが保たれている焙煎が良いバランスなのだと考えている。

ここら辺を上手いことバランスをとることができると「さすがだねぇ」と感じて貰えるんだろうなぁと思う。

なので、上手くバランスをとりたい。
明日の焙煎も考えて、考えて、設定を出したい。

想定外と真実。
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香茶屋 店主 伊藤

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予期せぬこと。
それは、想定外ということ。
いわゆる「失敗」だと、人は考える。

だけれど、それは本当に失敗なのか?
誰かが勝手に決めた「想定内」から外れてしまったとしたなら、それは「本当に失敗なのか?」。

それは、きちんと確かめなければならない。
それをきちんと確かめて、初めて「やはり、失敗だった。」が言える。

でも、多くの想定外は新たな発見を含んでいる。

今の世の中、誰かが勝手に決めた想定内という情報を鵜呑みにして生きている。
だから、きちんと確かめた方がいい。
案外、そこに真実が潜んでいたりするからだ。

なんで、そんなことを言い出したのか。
それは、うちの相方がコーヒーを淹れたときにタイマーを入れ忘れて、若干遅れてからタイマーを入れた。

そして、タイマーを遅れて淹れたコーヒーがいつもとちがっていて、なんか美味しかった。
その要因を探って行ったら、4分ではなくて、4分+何秒かだった。

だれだ、4分間を決めたのは?
それは、違う。
きちんと確かめなかった自分が未熟者なだけ。
世の中は、実のところこんなことだらけなのだ。

抽出の補足。
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香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

昨日のブログで当店の抽出の考え方を書きました。
その補足をしておこうと思います。

まず、現在の抽出は浸漬式(浸け置き式)を採用しています。
それは、昨日も書きましたが、100°Cの熱湯を使って抽出したかったことと、そして抽出時間をコントロールできることが大きいのです。

これだけを書くと、サイフォンでも良いのでは?と思うかもしれませんが、当店の場合、最終的には不織布フィルター(ポリエステル・フィルター)で濾すことになります。
それと、抽出自体が容易でなくてはなりません。
手間は、片付けを含めて「手間」ですので、コーヒーを飲みたいと考えた場合に、片付けで洗い物が多かったり、手間だったりすると「飲みたい意欲」が減ったりしてしまうので、それを含めて考えています。

そうした場合に、「簡単に」はとても大切だと考えて、浸漬式(浸け置き式)を採用しました。
そして、コーヒープレスではなく、KINTOコーヒーサーバーで浸け置きすることで、口が広いので洗う場合に比較的手が入りますのでオススメしております。

そして、浸漬式(浸け置き式)の場合は、コントロールの幅が広いことも条件が良いと考えます。

1・お湯の温度をコントロールすることができる。(当店の場合、熱湯で100°C)
2・抽出時間をコントロールすることができる。(当店の場合、4分間)
これは、他の抽出方式は意外とコントロールができなかったりします。

今まで当店でも使っていたドリップ式の場合は、お湯の温度は選べても、抽出時間はコントロールできませんでした。

サイフォン式の場合は、抽出時間はコントロールができても、温度をコントロールすることはできませんでした。

意外とシンプルなのですが、抽出での選択肢の幅が広いのが「浸漬式(浸け置き式)」なのです。


ですが、デメリットとして微粉などの量がカップの中に多く抽出してしまうことです。
そこを改善することで、簡単で、それでいて良質なコーヒーを誰でもが飲めるようになります。

その改善策が、当店でオリジナルで販売している「不織布フィルター」です。
4分間浸け置きして、そのあとは不織布フィルターで濾してあげるだけなのです。

浸け置き式・抽出法
を画像付きで解説していますので、よろしければご覧ください。

論理的に、抽出を考えてみる。
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香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

先日、講習を受けたコーヒーインストラクターの資格取得のための講習会で、抽出を科学的に分析をして説明をしてくれました。

ですので、その科学的な分析と当店の考える「抽出の論理的な考え方」を合わせて、説明をしたいと思います。
まず、科学的な説明として、コーヒーの粉の一粒ずつの成分の溶け出し方を説明してくれました。

<抽出の科学的な説明>
*濃度の濃いところから、濃度の薄い方へと動く性質を使って抽出がなされている。

その場合に、
1・細かく挽くと速く成分は溶け出す。
2・温度を上げると成分は速く溶け出す。
3・時間。(抽出時間。)

そして、3の「時間」と成分の溶け出す関係では、
*酸味は速く溶け出す。(酸味の分子量が小さい。)
*苦味は溶け出しにくい。(苦味の分子量は大きい。)

それらのことを考慮しながら、1、2、3の要素をどう設定を変えるのか?で、抽出での味づくりはなされます。

そして、単純に頭の中だけで美味しい抽出を考えた場合、重たい成分を抽出させないようにする、一般的に考える抽出理論が誕生します。

1・粗く挽く。(多めのコーヒー豆で抽出をする。)
2・温度を低くして、重たい成分を出さないようにする。
3・抽出時間を速めにして、重たい成分を少なくする。

と考えるようになります。

ですが、その考え方には、そもそもの間違いがあります。
それは、一般的なコモディティコーヒーの場合には、上記の理論が成り立つのですが、良質なスペシャルティコーヒーの場合とでは、その抽出理論が当てはまらなくなります。

それは、重たい成分(苦味や渋み)にも「質」があると言うことです。
重たい成分が出ても、それがポジティブで美味しく受け止められる成分となるのです。
そして、雑味と言われる部分にも「質」がありますので、それを考慮して、スペシャルティコーヒーの場合の抽出を考える必要性があるのだと考えるのが、香茶屋式の論理的な抽出の考え方です。

すると、香茶屋の場合としては、どうしても抽出で加えたい条件が浮上します。
それは、
「できるだけ高温で抽出をしたい。」と言う考え方です。

平地の沸点の100°Cで、抽出をしたいのです。
その理由は、『香りの成分が豊かに登場するから。』なのです。

ただし、それには条件が必要になります。100°Cで抽出すると言うことは、いろんな香りの成分が豊に登場しますので、その条件は、

*素材に、劣る香りが無いこと。
*ローストのフレーバーに劣る香りが無いこと。

この2点の条件を満たしている場合に限り、沸点の100°Cで抽出することで、良質な香りの成分が豊かに登場する抽出ができると考えられるのです。

その場合に、「仕入れの目利きがきちんとできること。」と、「焙煎で極力ダメージを与えないように、それでいて素材のポテンシャルを引き出す焙煎技術があること。」と言う、2つの技術力が不可欠であることで100°Cの抽出が可能になると言うことです。

抽出の設定は論理的に考えた場合に、本当に良質なコーヒーならば、100°Cで抽出をした方が「香りがより豊に登場する」ので、まずは100°Cで抽出を考えることから取り組んでみるという考え方になります。

ただし、そうした場合のデメリットを排除していかない限り、美味しくはなりませんので、技術力を上げる必要があることが理解できます。

このように、抽出の考え方には、「劣る部分をごまかし美味しくする」と言う考え方と、「劣る部分をそもそも登場させないような仕入れと焙煎をすることで、素材のポテンシャルを十二分に引き出す」と言う方法があるのだと考えられます。

どちらも原点の考え方は同じ「美味しく抽出する」なのですが、使う素材や、焙煎技術によっては、論理的な抽出方法が変わると言うことです。

香茶屋のコーヒー豆を使用した場合にも、クオリティのレベルによって100°Cで抽出をするか、95°Cくらいにまでお湯の温度を下げるのかを判断すれば良いのだと思います。
ローストが深煎りの場合は、少しだけ温度を下げた方が良いのかもしれませんね。

味を安定させるための取り組み。
12/12(土)は、コーヒーインストラクターの資格取得のためお店はお休みさせていただきます。

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香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

本日、来店してくださった常連さまが、
「前回教えてくれた抽出法(浸け置き式)をやってみたけど薄くてダメでした。」
とおっしゃった。

ボクが「コーヒー豆をハカリで計量したでしょ。」と言うと、
「はい。10gですよね。」
とハカリ(秤)を使って10gちゃんと計ったと言うのです。

ボクは10gのメジャーカップで「すり切れ1杯、計ってくださいね。」と言ったのですよ。
実際に秤で計量すると、重さ違うんです。
と説明しました。

毎回、メジャーカップですり切れ1杯を「容積」として計ると、どんなコーヒー豆を使っても味わいは基本安定します。
しかし、重さで計ると、焙煎レベルによって「容積」にバラツキが生じはじめます。
同じ10gでも「容積」は変わってしまうのです。

そして、前回も説明しましたが、今回も説明しながら1杯「浸け置き式」で抽出をしました。
すると、10gのメジャーカップを購入してくれました。
44円で、味が安定するのですから。

季節の移り変わりは、ローストの設定の移り変わり。
12/12(土)は、コーヒーインストラクターの資格取得のためお店はお休みさせていただきます。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

香茶屋 店主 伊藤

<本日のブログ>

季節の移り変わりで、ローストによる熱量の伝わり方が変わってきているので、それに伴い焙煎の各設定を見直しています。
しばらくは不安定な味づくりになる気配です。

俗に言われる「コク」などもローストによって、より強く印象付けたり、酸味のフルーツ感の「ジューシーさ」や「ティライク」なども、ローストの熱量の与え方でそれぞれのフレーバーの印象が変わります。

ローストによるフレーバーの「厚み」や、味覚的な要素の酸味のクリスプ感など、さまざまな印象はロースト次第と言っても良いのかもしれません。

ただし、元々の素材が持っていないものは表現できませんので、素材がどういうモノを持っていて、それが一番活かせる味づくりをしてあげることが焙煎者に求められるものなのだと考えています。

なるべく偏らないように、きちんと素材の個性を見てあげないといけませんが、そこも意外と難しいのです。
好みがありますので。

そして、徐々に新豆に入れ替わっていきます。
たぶん、来月には現在の「ニカラグア・リモンシージョ」の代わりに「ペルーのウォッシュド」。
「ブラジル・オウロヴェルデ」の代わりに「ホンジュラス・ラ シラ FW」に入れ替わる予定です。
それまでに、ローストが安定してくれることを祈っております。

なぜ、異質な感覚を受けるのか?
福岡の方で当店のコーヒー豆を取り扱いを始めてくださっている「living coffee」さんからの以下の内容の質問がございました。
この質問は、そこに気がつける人たちにとりましては、「異質」な感覚を受けると思っていますので、詳しくご説明をしておこうと考えました。

まずは、ご質問内容から。

> ひとつお聞きしたいことがあります。
> 先日ワークショップに参加されたお客様に香茶屋さんの豆をご紹介しました。
> その方がさっそくオンラインショップで香茶屋さんから豆を購入されたそうです。
> 普段からスペシャルティコーヒーを飲み慣れている方なんですが、
> 香茶屋さんの珈琲の味わいにかなり驚かれて、私のほうにもご連絡くださいました。
> その際に、今まだ飲んだスペシャルティコーヒーと苦みが違うのはなぜですか?
> と質問されまして、わたしなりに
> ・焙煎によるネガティブがないこと(このこと自体難しいことであること)
> ・素材の良さ、特に甘さが引き出され苦みとともに心地よく感じること
> ・ローストの甘さも加わっていること
> ・アフターテイストのすばらしさ

> これらが合わさって、苦みが嫌な刺激ではなく心地よく感じたのだと思います。
> とご説明しました。
> 伊藤さんがお客様に説明されるなら
> どのようにされるか教えていただけないでしょうか。

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まずはご質問をしてくれるくらい「驚きを感じる」ほどの違いを感じてくださったことを嬉しく思います。
そして、living coffee さんの質問の返答もキチンと理解されている返答だと思います。

なのですが、その「理由」となると奥が深く、焙煎の「技術的な背景」および、焙煎機の「蓄熱性」の話をしないといけなくなってしまいます。

ですので、まず質問である、

> 今まだ飲んだスペシャルティコーヒーと苦みが違うのはなぜですか?

の「苦味」というところは「どこの苦味」を指しているのか?
が問題になるのですが、たぶんですが「余韻の苦味」を指しているのだと考えています。
それは、思い当たる節があり、当店の場合は焙煎によって「透明感のある」ロースト由来の「ブラウンシュガー系のフレーバーを登場させられること」と、それが「酸味と融合して登場する」からだと考えられます。
キーワードは『透明感のある』ブラウンシュガー系の甘さのフレーバーと『クリーンな酸味』です。

まずは、焙煎の技術的な背景の説明から。
当店のローストの技術的な要素は、過去に香茶屋をオープンしてから10年間ほど他のコーヒー関係者と一切関係を持たなくしていた時期があり、その理由は「自分の味づくりの骨格をしっかりと定めたかった」という背景がありました。
個人的にボクは、新しい技術などを目にするとすぐに試してみたくなる性格だと自己判断をしていたからです。
なので、あえて情報を遮ることで、自分独自のコーヒーの味作りの骨格を形成したいと考えたことに起因しています。

そして、10年間も閉じこもって焙煎と向き合っていると、その間に偶然の産物なのですが、失敗からいろいろと発見があり、現在スペシャルティコーヒー業界で普及している考え方の焙煎とは異なる焙煎をすることになります。
そして、その技術を使うことで2018年に開催された「JCRC 2018」の焙煎の競技会の予選を通過することができたのです。

そして、その決勝大会では、予選を通過したボクを含めた6名の焙煎を見ることと、その焙煎のカッピングをすることができました。
それはとても大きな収穫で、当店のあえて閉鎖していた「鎖国時代」が終わり、新しい時代の技術の風が入ってきました。
それを持ち帰り、自身の焙煎機と向き合あい、現在に至るまでに、いろんな技術革新があったのです。
当店のオリジナルの焙煎と、時代の流れの中にある焙煎のハイブリッドの焙煎技術が混じりあったのです。
当店のオリジナルの焙煎は、酸味のクリーンさと液体の粘性。
時代の流れの中にある焙煎は、明るいフレーバーや明るい酸味だと認識をしています。
それぞれが融合したことで、当店のコーヒーにはそのすべての要素が混在するようになります。

前置きが長くなってしまいましたが、「余韻」の部分の熱量をコントロールすることができる焙煎技術を使っていること。
なので、簡単に説明をすると、煎り止め温度(ローストレベル)は同じままの設定で変えずに、酸味や甘さをコントロールすることが可能になります。

次は焙煎機の蓄熱性の問題です。
そして、独特の味わいは、当店の焙煎機は国産のFuji-ROYALの半熱風の5kg釜だということが大きいのです。
今、スペシャルティコーヒーの業界でよく使われている海外製の蓄熱製の高い焙煎機と比べると、どうしても「Fuji」は蓄熱製が低いため、熱源である直下型のガス火の熱量が直接コーヒー豆に伝わりやすいので、ロースト由来の「ブラウンシュガー系のフレーバー」がとうしても豊に登場し易く、そして「マットな茶色」になって登場しやすい焙煎機でもあります。
要は、焦げやすいと言うと分かり易いでしょうか。
なので、余韻が特に「マットな茶色」のフレーバーになりやすく、そしてフレーバーも余韻のロースト系のフレーバーは「濁り」やすく、そして「ザラつき」やすい。

そして、同時に良質なコーヒーならではの「明るい酸味やフレーバー」は登場させにくい焙煎機でもあるのです。
そこは、「焙煎機の特徴」でもあるので、ネガティブな要素でもあるのですが、考え方によってはポジティブにもなります。
これは後に気づくことになるのですが、要は焙煎機の「扱い方次第」なのです。
それを可能にしたのは、大排気量の「大型排気ファン」を特注で取り付けたこと、そしてその制御のために「インバーター制御」を取り付けたことが由来しています。
技術は、機能性とセットで考えなければなりません。どちらか一つが足りなくても実現はできません。

そこで、偶然見つけることができた余韻の部分の熱量を焙煎でコントロールができる技術があることで、蓄熱性の低い焙煎機でも、クリーンで透明感のあるロースト由来の甘さを表現することができています。
蓄熱性が高い焙煎機の場合だと、その技術を使わなくてもある程度は、余韻がクリーンになるので、ほとんどの焙煎従事者は、蓄熱性の低い焙煎機では限界を感じて、蓄熱性の高い焙煎機に乗り換える手段をとります。
「技術」ではなく「道具」を替えることでその問題をクリアするのです。
ですが、当店の場合はそれをせずに、蓄熱性の問題を技術力で「どこかに道があるのではないか?」と考えて、取り組んだことが新たな技術の進歩につながり、「技術」でそこを対処することができるようになったのです。
そして、インバーター制御により、明るく透明感のある酸味が登場できるようにもなります。

すると、ネガティブに考えていた味わいが、ポジティブな部分にもなることに気づきます。
それは、液体の粘性が豊になること。
そして、ロースト由来のブラウンシュガー系のフレーバーが酸味と混じり合うこと。
これが、蓄熱性の低い焙煎機を使うことのメリットとなり、そして焙煎してから味わいが落ちるまでの経過時間がとても長いことが「一番のメリット」だと考えています。
焙煎から1〜2ヶ月経っても、豊潤さがかなり保たれるのです。
ですが、難点としては蓄熱性の低い焙煎機は取り扱いがシビアなので、とても技術力が必要とされます。

そして、ほとんどの蓄熱性の高い焙煎機を取り扱う焙煎従事者は、その技術を使うことなく焙煎ができるので、その技術を知らない人がほとんどです。これは焙煎の競技会の決勝に出て気づきました。
なので、ある程度カッピングができる人でしたら、微細な違いに気がつけるはずなのです。
お客さまの質問のように「異質さ」を感じるからです。

これらをよりキチンと認識したい場合は、カッピングで「ロースト由来のフレーバー」と「素材由来のフレーバー」を識別できる能力と、「液体の質感(滑らかさ)の質」を感じる能力をまずは身につけることです。
すると、それら3つを「余韻」まで探ることができるようにもなります。

あとは「フレーバーの『香りの色』」を認識できるようになると、その「色」が「透明感がある色」なのか、「マットな色」なのかが認識できるようになります。
スペシャルティコーヒーの定義にもあるように、明るく透明感がある「色」が良質さを象徴していますので、「マットな色」はキチンと判断ができるとどこかしらに「劣る部分」があるものです。
「重たさ」であったり、「濁り」であったり、ひどい場合は「ザラつき」であったりします。
ですが、それを好んでいる消費者も多いことは事実です。

ですが香茶屋では、それらを焙煎により登場させないようにすることが、良質な焙煎であると考えているため、良質さを表現する「透明感」や「明るさ」を判断できる消費者からは、その「違い」を感じることができ「異質さ」を感じるのだと思っています。

長くなってしまいましたが、理由を説明しようとすると、焙煎の技術的な背景だけではなく、焙煎機の違いも説明しなくてはなりませんでした。



 


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