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味づくりのテーマは「クリーン」。
公開日:2025年10月18日更新日:2025月10月18日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

「クリーン」というローストの味づくりの難しさには、ローストの熱量と結びつき易いフレーバーの存在があげられる。
それが、種子由来の植物系のフレーバーであり、その種子由来のフレーバーをネガティブな状態で登場させないようにすることが、まずは重要なこと。
しかし、液体の粘性や甘さは熱量を与えることで登場する美味しさなので、上品な甘さと液体の豊かな粘性を登場させつつ、クリーンにすることは至難の業なのです。
その「クリーン」なのに粘性と甘さがしっかりと感じるコーヒーを手掛けたいのです。
そして、コーヒーのローストに従事してから30年が経とうとしているこの段階でようやくそれを手がけるための可能性が見えてきました。
長かった。
そしてこれからは、豆それぞれでピンポイントの設定値があるため、それを微調整しながら探っていきます。
それには、理論的に考え設定値を探ることと、実際にローストしたコーヒーからその理論が正しかったのかどうかを判断するための感覚が重要になっています。
そして設定値の動かし方は、味わいの挙動から判断するしかないため、やはり感覚がとても重要であり、最終的には設定値をどう調整していくか?だけで味づくりと表現がなされているため、感覚とその設定値の組み合わせ方の理屈が重要なのだという考え方に至っている。