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インバーターを使った焙煎。

公開日:2021年10月1日更新日:2021月10月01日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

インバーターを使った焙煎。

コーヒーをローストする場合に、ダンパで操作をする焙煎機と、インバーターで操作をする焙煎機、そしてダンパとインバーターを操作する焙煎機がある。

ダンパ装置が無い焙煎機の場合は、インバーターで制御をしたりする。
その場合、焙煎機の設計の段階で排気の計算がきちんとされているので、ダンパが無くても焙煎が成り立つ。
比較的新しい焙煎機は、設計の段階でこの「排煙」と「蓄熱性」をきちんと考えて設計がなされているために、このような焙煎が成り立つのだと考えています。

当店で使用しているFijiの5kg半熱風釜もノーマルは単独排気では無いのですが、単独排気を取り付け、そして排気能力を高めるために大型ファンを導入したために、その大型ファンをコントロールする目的でインバーターを取り付けました。
インバーターは周波数を制御することで、モーターの回転数をコントロールすることができる装置となります。
モーターの先にファンが取り付けられているため、モーターをコントロールすることで、ファンの回転数がコントロールできるようになります。

ダンパ装置だけでは不十分だった味づくりが、排気ファンをコントロールすることで、目指す味づくりが可能になってくると考えてのインバーター制御でした。

ですが、想像以上にFujiの焙煎機はコントロールが難しいのです。
ダンパ装置の限界を知ってから取り付けた、インバーター装置だったのですが、それを取り付けたことでインバーターの焙煎を考える日々が続きました。

すると、ダンパ装置とインバーター装置では、焙煎で及ぼす味づくりの意味が違うことを知ります。
これは、実際にダンパの焙煎とインバーターの焙煎を繰り返した人でない限りわからないことだと思います。

まだまだ知られていないコーヒー焙煎の手法が無数にあることだとは思いますが、そのためにはまずは焙煎機の構造から理解をすること、そして同時に蓄熱性がもたらす味づくりを理解することだと考えています。

コーヒー焙煎で一人前になるためには、経験でしか得られるものがありません。
それも1シーズン(1年)を何回経験したのかで、得られるものがかなり大きく左右します。
焙煎歴10年だとしても、10回のシーズンを経験しただけ。

コーヒー焙煎は、10年、20年、30年と経験をすることで得られる味づくりがあるものです。
なので、ボクはずうっとコーヒーを焙煎していきたい。
それくらい難しく、そして面白い仕事だと感じています。

今でも、焙煎は難しいなぁと思いながら取り組んでいるくらいですので。

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