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爽やかなのに、完熟の甘さがあるもの。

公開日:2022年7月1日更新日:2022月07月02日
カテゴリ:良質さのお話。

爽やかなのに、完熟の甘さがあるもの。

華やかさの反対に位置するものが、「爽やかさ」である。
でも、今回のお話は華やかさの反対に位置する「爽やかさ」とは意味合いが異なり、良質さを示す「爽やかさ」のお話し。
言葉の持つ意味は、幅が広い。

これは難しいのですが、爽やかな印象なのに完熟の甘さがあるものが、素晴らしいものであると確信している。
しかし、そういう商品は、あるようで無い。
なぜ、なかなか無いのかといえば、相反している存在を同時に演出することはあり得ないから。

コーヒーのローストでの味づくりでは、「酸味を登場させる」とか「甘さを登場させる」を考えなければならないが、もっと大切なことは、余韻の印象が心地よいものを味づくりすること。

すると、浅煎りであっても、深煎りであっても大切なことは、余韻が爽やかにフィニッシュするということ。
酸味や甘さが、爽やかな印象の余韻で心地よく終わっていく。
それこそがとても大切なことなのだと思っている。

そして、爽やかさとはフルーツで言うとフレッシュな状態のものに登場する。
なので、完熟してしまうとフレッシュさは失われてしまう。
だから、「爽やかな印象なのに完熟の甘さがあるもの」は相反するものなのである。

それが理解できると、その相反した状態のものが登場しているものは、脳で素晴らしいものなのだと理解ができるようになる。

良質さを理解するということは、そういう自然界の成り立ちを学ぶということ。
言葉の持つ意味や現象を理解し、状態の中で存在するあらゆる現象を分析をして、非凡さこそが良質な状態なのだと判断をする。
なので、それらを捉えることができなければ、良質さを理解することは難しい。
だからこそ、生涯をかけて学ぶのです。

残念ながら、現代の多くの人々は「好み」でしか判断をしていない。
これだけ時代が進んだというのに、好きか、嫌いかでしか見ていない。
食は、嗜好性の強い商品だけれども、そこには品質(クオリティ)が存在している。
人が造り出す良質さとは、素材のクオリティと人が加工することで導き出すクオリティの融合が問われる。

良質さとは、美しさでもある。
美しさを学ぶことで、尊さを感じることができるようにもなる。
なので、ボクは良質さを学ぶことを伝えたい。

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