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コーヒーに使用する水の選び方。

公開日:2020年12月10日更新日:2021月04月23日
カテゴリ:抽出のはなし。

よく一般的に言われているのは「軟水」を選ぶこと。
でも、軟水の中でもその基準はさまざまです。

水道水も軟水ですが、そのままご利用されるのは避けてください。
良質さは失われてしまいます。
香茶屋では、おすすめしておりません。
その理由は、水道水はそのほとんどが「川の水」です。
その川の水を浄水場にて浄化・消毒処理をして、安全に飲めるレベルにしてくださっておりますが「良質さ」という観点から述べますと、液体としての良質さはナチュラル・ミネラルウォーターと比べてしまうと、口当たり、液体の滑らかさ、透明感など、さまざまな点で見劣りしてしまいます。

そのため、最低限、浄水器を通したお水を使用してください。
そして、当店のスペシャルティコーヒーの場合はイオン交換した整水器もご利用なさらないでください。

下記に、良質なスペシャルティコーヒーに使用するための、お水選び(ミネラルウォーター)の基準を紹介しておきます。
ただし、これは香茶屋が考える、理想のお水選びを記載しています。
最終的にコーヒーにした場合の美味しさが問われますので、コーヒーにして「飲み比べる」ことで、何が良いのか?を感じることができますので、コーヒーにした状態で飲み比べをして一番良いものをご利用くださればと考えております。

1・硬度
硬度の基準としては、1Lあたりに含まれる「カルシウムとマグネシウムの量」で硬度を表します。
軟水は、「60mg/1L以下」とされています。

2・水素イオンの多さの基準
pHで表示され、酸性・中性・アルカリ性を示す。
pH1~6が酸性。pH7が中性。pH8~14がアルカリ性と言われています。
当店のスペシャルティコーヒーの場合は、中性のpH7をオススメさせていただいております。
アルカリ水は、当店のコーヒーには使わないようにと言わせていただいております。
(一般流通しているコモディティコーヒーは別です。)

3・TDS(総溶解固形分)
TDS(総溶解固形分)という指標があって、これはSCAJ主催の焙煎の競技会のルール&レギュレーションの中に記載されていたのですが、コーヒーのカッピングに使用される水は、ルール&レギュレーションではTDSが125~175ppmが理想であるが、50~200ppmの範囲内のものを使用すること。のような記載があります。

ちなみにTDSとは、水の中に溶け込んだ無機塩類(主にカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、重炭酸塩、塩化物、硫酸塩)と水に溶解する有機物の濃度の総計を示し、数値が低いものほど不純物が少ないことを意味する基準。とあります。
軟水のミネラルウォーターの場合は、TDS値が60~70ppmが平均的な数値の目指すみたいです。
最近では、ミネラルウォーターのラベルにTDS表示がされているものも増えてきているみたいです。
参考にできる指標となると思います。

これらは、水の中に含まれている成分がコーヒーの味わいに影響を与えるためだと考えられます。
一般的には、水に含まれる成分の「カルシウムは苦味と塩味の混ざった味」、「マグネシウムは苦味」、「ナトリウムは塩味」、「カリウムは酸味」と言われています。
それらが多く入ると、コーヒーの味わいを左右してしまいますので、出来るだけそれらの含有が少ないものを使うという意味で軟水なのだと考えられます。

当店がイベントや出張講座で使用しているお水は、「南アルプスの天然水」のミネラルウォーターです。
硬度が 「30mg/1L」、Ph値「約7」との表記があったので、上記の数値と照らし合わせると、理想の範囲内に入っていることが分かりました。

浄水器を通したお水は、元々が川のお水を濾過装置により濾過したお水ですが、ナチュラル・ミネラルウォーターは天然の濾過装置を通った湧水ですので、クリーンさが違います。
比較的にリーズナブルな金額で「南アルプスの天然水」は入手できますので、お試しくださると「お水選び」の大切さがわかることだと思います。

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