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芋づる式という理解。

公開日:2022年10月23日更新日:2022月10月23日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

芋づる式という理解。

ローストの成り立ちの論理を理解した瞬間に、芋づる式にブワッとローストの設定の意味が理解できてくる。
そのためには、一つ一つの設定の意味を深く探ることが求められるから、ボクの場合は27年という歳月が必要になった。

昨年から今年に入り、ダンパの使い方と、現在のインバータ制御の使い方の2つの成り立ちの意味とその理解が前進した。
たぶん、ダンパの使い方としては完成形に近いと考えていて、それを補うためのインバータ制御の使い方の意味を現在理解を深めるために取り組む形となっている。

成り立ちの理解の難しいところは、頭の中にある味づくりの構想と、実際のローストの成り立ちの異なる点。
ボクの場合では、本質の理解は頭の中には存在しておらず、感覚で感じた「感覚の世界」に成り立ちの本質は語りかけてくるので、感覚が成長しその世界観を感じられるようになるまでに時間がかかってしまったのだと考えている。

ただし追い求めるイメージとおりに味づくりをするためには、ローストの成り立ちの部分の理解は避けては通れず、しかも焙煎機としての構造の理解も欠かせない。
やはりモノづくりとしての良質さの追求には、感覚で理解することと、構造的な基本的な知識とを融合させることで少しずつ思い描くような味づくりが可能になってくるものであると考えている。

新しい技法を発見しても、季節の移り変わりによりその技法の有効性は持って半年。
次の半年は、また新たな技法を考えなければならないこと。もしくは、その技法と合わせ技によるセットによる技法を考えなければならなかったりする。

なので焙煎は、川の流れのように絶えず流動的であり、日々異なる環境に対応するべくための技法の組み合わせを探る旅なんだと思っている。
どの技法とどの技法の組み合わせ方が、自分の思い描く味づくりにフィットするのか?
そして、持ち合わせの技法の中に自分の思い描く技法が無かったとしたなら、新たな技法を探求していかなくてはならない。
技法の数とその技法の組み合わせの数だけ可能性がある。

だから焙煎は面白く、そして怖い。
その怖さと向き合える人が、良いモノづくりを成し遂げられるのだと信じている。
それを信じて明日に向けてローストのプランを練ることになる。

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