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クサいという感覚。

公開日:2022年11月19日更新日:2022月11月19日
カテゴリ:感覚のはなし

クサいという感覚。

人によって”クサい”という感覚は異なる。
なぜ?そのような現象が起こってしまうのか?
それを考えてみることにした。

1つ目に挙げられることは、嗅覚が鈍っていることで起こってしまっている現象。
以前のボクも嗅覚が人並みよりも鈍くて、ダメージのある香りをダメージであると嗅覚で読み取れないために、認識が出来なかった経験から人よりも繊細な”クサい”が理解できていなかった。

トレーニングによって人並み程度まで嗅覚が育ったことで、コーヒーインストラクター1級を取得することができた。
コーヒーインストラクター1級を取得するためには、リオ臭やフェノール臭などのダメージの理解は必須項目なので、それらの理解を学んでいく過程で人による嗅覚で感じ取れる”クサい”の感覚のレベルのちがいに気づくのではと思います。
コーヒーインストラクター1級の合格率は3割程度ですので、意外とダメージを嗅覚で感じ取れない人は多いのだという印象を持っています。
以前のボクもその一人でしたし。

2つ目は、好き嫌いによるもの。
スペシャルティコーヒーの国際審査員なども務めている人でも、以前タバコを吸っていたりすると、タバコの煙のニオイに対する許容による判断が影響するのだと分析をしている。
タバコは、煙草の「草の煙の香り」とタバコの草を巻くために紙を使っているため、「紙の煙の香り」が許容されることになる。
なので、大きくは「煙(燻り臭)」と「草の香り」と「紙の香り」に寛容になるのだとボクは分析をしている。

ある程度の嗅覚の感覚が身につくと、ペーパーフィルターの「紙の味」に寛容になれる人とダメージだと認識する人たちに分けられる。
タバコを吸わない人の多くは、紙の味を寛容に思う人はとても少ないのだと思っている。
もちろんタバコを吸わない人の多くは、タバコの煙の香り(燻り臭)も寛容にはなれない。

ただし、コーヒーテイスティングで豆の評価に求められることは、素材のポテンシャルを評価することであって、ローストの部分を評価する訳ではないので、タバコを吸っていたとしても豆の評価をするにあたってはなんら問題はないのです。
ただ、ローストによって味づくりをする焙煎士の場合は、タバコが好きな人は、ローストの燻り臭に寛容になり、タバコを吸わない人はローストの燻り臭にネガティブになるので、そこに味づくりとしての好みが左右することになる。

ですので、どのようなローストによる味づくりを求めるのか?は、焙煎士の嗜好の部分に左右されるため、初めて出向くコーヒーショップでは1杯飲んでみることで、味づくりの方向性が感じられるので、まずは1杯飲んでみることをオススメしています。

コーヒーショップで、コーヒーを1杯飲むだけで、いろんなことが見えてくるものなのです。

まぁ本来、感覚を使って感じ取る部分というものは、「食べられるのかどうか?」を判断する器官だということ。
本来の意味で言う”クサい”は食べられないもの。

なので、ある程度の感覚を持っている人たちから見ると、食べられるものは「クサくない」のである。
そして、食べたくないものが「クサい」ものなのである。

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