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癖。

公開日:2023年5月10日更新日:2023月05月10日
カテゴリ:テイスティング

癖。

ボクたち焙煎士は、ローストのフレーバーによる味の成り立ちを観察することが、その目線でもある。
しかしながら、コーヒーはローストのフレーバーだけで成り立ってはいないので、他の目線も習得する必要がある。

コーヒー生豆を仕入れるための目線は、コーヒー生豆の素材というポテンシャルを判断するための目線を習得する必要がある。
そのためには、ローストのフレーバーは関係が無いので、コーヒーの液体の中から「素材だけを見る」というスキルを磨いていくことになる。
要は、数あるフレーバーの中から、素材のポテンシャルだけを見て、その素材がどういった情報を持っているものなのかだけを判断するというスキルを習得するために努めることになる。

そういった偏った感覚を身につけてしまうと、最終的な「良質さ」という味づくりに到達することは難しいのだと考えられる。
仕入れの場合には、仕入れ目線の素材のポテンシャルを判断するための感覚を身につける必要があり、ローストの味づくりのためには、ロースト目線のローストのフレーバーの成り立ちを見る目線が必要になり、抽出をするバリスタの目線では、最終的なコーヒーの液体を良質にするための目線が必要になるということ。

これを一人でしなければならない個人店の場合だと、上記の3つの「それぞれの目線の見え方」を習得する必要性があることを理解できることだろう。

最終的なコーヒーという液体を良質にするためには、生豆の仕入れ、ロースト、抽出とそれぞれの工程における、フレーバーの見え方を切り替えながらテイスティングに取り組んでいかなければならないため、とても時間を必要とする。
なので、大きな企業になればなるほど役割を分担することで効率よく、それぞれの見え方を学ぶことができるようになる。

しかし、偏った見え方を習得してしまうと、その見え方で生活をすることになるため、「美味しい」という好みの評価も偏った見え方で判断をするために、偏った見え方の自分なりの美味しさを評価するようになってしまう。
なので、一般消費者がもしテイスティングを学ぶのなら生豆を評価するテイスティングを学んでもそれは最終的な液体の良質さを評価することができないので、一般消費者が学ぶのなら、最終的なコーヒーの液体にした状態を評価するテイスティングを学んだ方が良いと考えられるが、最終的な液体の評価も実のところいろんなフレーバーが見えてこそ理解できることだと思うので、やはりすべてのフレーバーの見え方を学ぶ必要があるのだと言える。

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