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設定の意味を理解するためには、見えるようになることが大事。

公開日:2023年5月17日更新日:2023月05月17日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

設定の意味を理解するためには、見えるようになることが大事。

焙煎を習いはじめの段階から意識させられる設定が「中点(ちゅうてん)」と呼ばれる設定で、近年では「ボトム」などと呼ぶこともある。
この設定は投入温度と密接な繋がりのある設定で、中点を何度に設定するのかは、カッピングをして酸味の登場の仕方や、ローストの粘性の登場の仕方などから推測をして、豆により何度に設定するのかを決めるというコーヒーのローストには避けては通れない設定の1つであることは間違いない。

しかしながら、ローストのフレーバーが可視化できるようになってくると、中点の設定は歯がゆさを覚えることとなる。
キレイな酸味やキレイなローストのフレーバーを登場させようと思うと、どうしても厚みや粘性が登場しなくなってしまうし、逆にローストの甘さや粘性を登場させると、酸味やキレイなローストのフレーバーは登場しなくなってしまい、ローストのフレーバーはくすんでしまったり濁ってしまったりしてしまう。

なので、ローストをキレイにしようと思うと、中点をピンポイントの場所を探し、酸味とローストの甘さのバランスを探るローストをすることになった。

しかし、ここ1週間ほど前に発見した合わせ技が意味する設定では、明るい酸味とローストの粘性と甘さのバランスをコントロールすることが出来るようになる合わせ技の論理に気づくことになった。
中点を高く設定すると、酸味が登場しローストのフレーバーはキレイになるが、その反面ローストの甘さや粘性は登場しなくなってしまうのだけれど、幾つかの設定を合わせることで、明るい酸味を登場させつつもローストの粘性と甘さを登場させることができることに気づいた。

要は、中点の意味をまた一段階レベルが上がった見方をすることが出来るようになったのだと言える。
思うように味づくりをすることは、味づくりの成り立ちを理解することにある。
そのためには、見え方はとても大事なことで、見えているからこそ、見えている景色をどうにか思い描くような景色にしたいからである。

なので、思い描くような味づくりをしたい場合には、まずは景色を感じ見られるようになることが出発点なのであると考えている。

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