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ローストのフレーバーの登場の仕方で抽出方式を選ぶ。

公開日:2023年8月27日更新日:2023月08月27日
カテゴリ:テイスティング

ローストのフレーバーの登場の仕方で抽出方式を選ぶ。

ローストの熱量が多く入っているローストの場合には、ドリップ式などの抽出時間が短めで成分が抑制できる抽出が良いと思っている。
でも、ローストの熱量が適正で、フルーツの酸味がきちんと表現できているローストの場合には浸漬式でカッピングをする時のように100°Cの熱湯で抽出することが望ましいと思っている。
なので当店でも3年ほど前から浸漬式の抽出法に切り替えましたが、それ以前は17年くらいはメッシュフィルターにてドリップ式で抽出をしていたのは、今思えばそういう理由からでした。

抽出は、どのような豆(ローストを含んだ状態)を使うのかで、抽出の方式も変えた方が良いと思っているので、ショップごとでオススメする抽出法が異なるのは、そのためである。
なので、コーヒーショップでコーヒーを召し上がり美味しく感じ、同じコーヒー豆を購入して帰る際には、抽出法とレシピを聞いた方がいいのです。

ということは、焙煎士だけでなくバリスタもローストのフレーバーを認知できた方がよいのだと理解できる。
そのローストのフレーバーの登場の仕方によって抽出方式を選ぶことが出来るし、成分をどれくらい抑制したらよいのかが見えてくる。そして、抑制する必要が無い豆の場合にはすべてを抽出で登場させる抽出方式を選ぶことが出来る点が最も重要なのだと思っている。

このカッピング・スキルは、一般的に知られているコーヒー生豆のポテンシャルを数値化するSCA方式およびCOE方式のカッピングとは意識がまったく異なるので、生豆の評価ができればローストのフレーバーが認知出来る訳ではないことを伝えておきたい。

焙煎士は仕事柄ローストを見なければならないので、おのずとローストのフレーバーを見る癖が備わってくるが、ローストを仕事としていない人たちには、なかなかローストのフレーバー目線が育たない。
だから抽出で抑制した方がよい豆とベストなローストが施されている豆と同じ抽出方式を選んでしまう人たちがほとんどなのだ。

美味しさには、いろんな意味のバランスがある。
どこまで感じられるのかで、美味しさの意味も異なるものである。

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