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作り手に必要な要素は「感覚」と「論理的な思考」。

公開日:2020年3月10日更新日:2021月09月26日
カテゴリ:お店のこと。, 感覚のはなし

昨日は山歩きに行ってきた。
近場の低山の登山口に着き、車から降りた途端に、「ヒシャシャギ(ヒサカキ)」の花の香りが辺り一面に漂っていて、「もうそういう季節なんだ」とヒシャシャギの花の香りで季節感を感じた。

ちなみにヒシャシャギの花の香りは「悪臭い香り」で、ボクが小さな頃は、屋外の「公衆便所」の近くに行くとこの季節はその「悪臭い香り」がしていたので「便所の香り」だと勘違いをしていたくらいの香りです。
今はもう花の香りだと知っているのですが、今その香りをコメントするとしたら「インスタントラーメンの化学調味料の粉末スープの香り」と表現するかな。
ボクより10才以上の年齢の人だと、ぬか漬けの「たくあんの香り」という人もおりました。
まぁ、あまりよくは感じない香りだということです。

昨年末くらいから、口の中で広がるコーヒーのフレーバー(風味)がより鮮明に見えるようになってきた。
見えるようになると、より繊細な表現ができるようになるということで、今までよりも鮮明に「酸味のフレーバー」と「ローストのフレーバー」の2つが見えるようになってきたのです。

すると、その2つが分離していたりすると液体として「まとまりがない」ので、「酸味のフレーバー」と「ローストのフレーバー」は、重なり合い「まとまっている」方がバランスが良いと感じるようになった。

なので、最近の焙煎は「そこ」を重視して焙煎をしていたりする。
すると、酸味の評価は「アシディティ」で、液体の評価は「マウスフィール」、透明感の評価は「クリーンカップ」、この3つのコーヒーの評価は焙煎によって結構左右していることがわかります。

もちろん、素材そのものが良くなければ、素材以上のものは表現できませんので、素材選びはとても大切な要素なのですが、焙煎によって素材の評価を下げてしまう恐れもある。
その逆に、焙煎で素材のポテンシャルを落とさないようにすることで、かなり美味しくなるということ。

あとは、焙煎の設定の組み合わせ方で、焙煎者の「個性」を表現するのだということです。
だとすると、表現は「テイスティング(カッピング)」技術が優れている人の方が、より繊細な表現ができるということです。

ですので、焙煎技術はテイスティング技術(感覚)とローストのロジック(論理的な思考)の2つの技量をどちらも持っていないと成り立たないものであることが理解できることでしょう。

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