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シンプルを理解する。

公開日:2021年1月30日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:感覚のはなし, 焙煎の味づくりのこと。

何度か話したことがあるかもしれませんが、ボクのコーヒー焙煎の原点は、とあるコーヒー屋さんのある言葉があります。
その言葉が「シンプルにした方がいい。」です。

ボクの性格は、頭で考え過ぎな傾向にあり、今から25年ほど前はその傾向が強く、頭で焙煎プランを考え、その考え方が理にかなっていると思い込み、今主流になっているのか、なりつつある焙煎の変化をグラフ化して、その理想のグラフになるような焙煎をするために、とても複雑な設定の焙煎をしていた時期がありました。

その時のアドバイスが「シンプルにした方がいい」という言葉だったのです。
その言葉の背景には、「必要の無い設定は省くこと」なのだと今は解釈をしています。

テイスティングでフレーバーの景色が見えるようになると、焙煎の設定がフレーバーの中から辿れるようになります。
美味しさとはバランスです。
雑味とは、焙煎のダメージも含まれています。

なので焙煎でダメージを登場させないようにしなければなりません。
そして、嫌味のない味づくりを目指すことです。

嫌味ない味づくりとは、素材のポテンシャルと焙煎の設定によるバランスです。
フレーバーの中には、素材のポテンシャルと焙煎の設定のバランスが登場しているのです。
ですので、ひとつひとつの焙煎の設定の味づくりがフレーバーの情景として見えれば、味づくりはコントロールができるという理屈です。

ですが、そこが難しいのは、考えているより単純ではなく、とても複雑だからです。
一つの焙煎の設定を変えた場合に、フレーバーの変化は時間経過を含めた四次元的な変化になっています。
少なくとも三次元的(立体的な広がり)にフレーバーの情景を見れなくてはなりません。

そして、他の設定もフレーバーの中にすべて登場しているので、そのフレーバーの景色の中から、一つの設定の情景を感じそして見えなくてはなりません。

ですが、人の脳の素晴らしいところは、それが理解できるようになることです。
人の感覚はホントに素晴らしいものなのだと感じています。
だからこそ、設定を一つずつ理解していくことが大切なのだと考えています。
ということで、今一度コーヒー焙煎の設定を見つめ直すために、現時点でのコーヒー焙煎で必要な設定を一つずつ理解するために、取り組んで行こうと考えています。

そう知ると、お互いが連携している設定のグループの存在が見えてきます。
ですので、これが理解できるようになると、もう少しというのか、もっとコーヒー焙煎の理解が進みそうな気配がしています。
こりゃぁえらいことになりそうな気配です。ですが、技術の前に必要なことがあります。
それが「感覚」です。

感覚の存在なくして、バランスを作り出すことはできませんので。

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香茶屋では、店主である私が歩んできた道を分析し、感覚が成長していく歩み方を伝えてゆくことで、正しいロジックのもとで各講座の「学ぶ。」が運営されています。

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